Dreaming Story BAGDAD CAFE of 一般社団法人おんなたちの古民家

表題1.JPG

File2 BAGDAD CAFE・バグダッドカフェ(下関市上田中町)

住宅街の中にある、隠れ家的な古民家カフェ。
320坪の敷地と建物を、5カ月かけて仲間で手作り!



インタビュー対象者 プロフィール
中嶋孝子さん(41)・・・オーナー、趣味は「バグダッドカフェ」(笑)

いつオープンされたのですか?

2009年2月15日に、それまで9年営業していた海の近くのバグダッドカフェから、今の場所に移転オープンしました。

DSC06897.JPG

なぜ、この古民家に移ったのですか?

前のお店が10坪くらいしかなくて、お客さんに「ゆっくりどうぞ」と言えない状態になってきたので、移転を考えました。場所と物件を探していた時、「おもしろい物件がある」と聞き、見に行ったのがここなんです。敷地も320坪あり、もともと材木屋さんの持ち物で大邸宅だったのですが、誰も手をつけていない空き家になっていたため、家の中も庭も荒れ放題の大変な状態でした。

DSC06835.JPG

それでも、この場所&物件に決めた理由は?

最初は「また、海が見える場所がいいな~」と思っていたのですが、物件を見たとき、「ここならおもしろいことができそう!」とピーンときて、海は見えないけれど、ここに決めました。移る時は、いろんな人に、「立地が悪い」とか「わざわざ住宅街のわかりにくい場所にしなくても」とよく言われました(笑)

DSC06856.JPG DSC06846.JPG

改装は大変だったのではないですか?

本当に大変でした。5カ月間無職になって、友達もボランティアで手伝ってくれて、本当にみんなで作りあげたのが今のバグダッドカフェです。70歳の大工さんに一人だけ入ってもらい、壊すところから造るところまで、手とり足とりいろいろと指導してもらいました。畳をはがしたら板が出てきたから、それをこっちの壁に使おう・・・とか、色々とうまく再利用しながら造っていきました。

DSC06863.JPG

DSC06875.JPG

カフェをつくる時に、イメージしたことは?

個人的に「old school chic”(古い木造校舎のような)」というイメージにしたくて、まずは家の中をスケルトン状態にして、つくっていきました。元々統一感のある店でなく、いろんなイスやテーブルがあってというインテリアが好きで、家具もこつこつと地道に集めていきました。

DSC06883.JPG DSC06887.JPG

古民家の良さとは?

やっぱり一番は、木のあたたかさですね。私の中で、「木」と「しっくい」の組み合わせがベストマッチなんです。よくみるとボロボロの所もあるのですが、やっぱり木には愛着もわくし、5カ月間の大工生活があったので、壊れたとしても、「新しく買おう」というより、「作ろう!」という発想になります。

DSC06845.JPG

お客様の反応はいかがですか?

どうなんでしょうか?(笑) 「ゆっくりできる」と言ってもらえていると思うのですが。

DSC06829.JPG DSC06853.JPG

こちらに移転して、自分の暮らしや考え方などで変わったことはありますか?

「楽しく人とつながっていく」というカフェの大きなテーマや自分の考え方は変わっていないのですが、2年間忙しくしながら必死でやってきたので、今年は、初心に戻って、「原点」を忘れずにまたやっていきたいと思っています。

DSC06831.JPG

DSC06862.JPG

今後の夢や展望を聞かせてください。

夢は、楽しく続けていくことですね。自分だけの力では何もできないので、これからもいろんな人とつながってその夢をかなえていきたいです。

DSC06824.JPG

コメント

初めて行く下関の住宅街。迷いながらも、看板を見つけてワクワクしながら坂を上っていくと、見えてきたのは、カフェというよりもむしろ、味のある昔の古い家! しかし、中に一歩入ると、若者たちでにぎわう、都会的なオシャレなカフェでした。木の風合いを最大限に生かした、本当に開放感のある空間で、外からは分からないその奥行きの広さにもまた驚かされました。
内装もすべて手作りということもあり、店内のいろんなところに、オーナーたちの遊び心がたくさん散りばめられていて、本当に1日いても全く飽きない楽しい場所でした。イスやテーブル、インテリア、照明など、全てにこだわりが見られて、今風でオシャレな家具なのに、それがすべて日本家屋となじんでいて、すごく雰囲気のあるお店に仕上がっています。

わかりにくい場所にあるにもかかわらず、お客さんも途絶えることなく次々と来られていて、その笑顔がバグダッドカフェの居心地の良さを象徴しているような気がしました。
1階には、カフェのほかに、ギャラリーやBakery(パン屋)、2階にはインテリアショップ「clay(クレイ)」があり、一度に二度、三度と楽しめるお店です。

DSC06869.JPG

DSC06838.JPG

オーナーの中嶋さんは、みんなに細かい気配りをされていて、本当に魅力的な女性でした。「人とのつながり」を大切にされ、4年前から、「ものづくり(作家)」、「音楽」、「飲食」とを結びつけるイベント「ONEDAY Picnic(ワンピク)」を立ち上げ、今年は5月15日(日)に唐戸親水緑地姉妹都市ひろばで開催されるそうです(入場無料)。ぜひ皆さん、行ってみてくださいね! 中嶋さん、スタッフの皆さん、このたびはご協力いただき本当にありがとうございました。あのカフェラテの大きさにも感動でした。Natsuko(2011・3・31)

DSC06836.JPG

Dreaming Story
「この古民家気になる!」「この人に会ってみたい!」という人は、お気軽に「おんなたちの古民家」までご連絡ください。

ページトップへ