うの千代 of 一般社団法人おんなたちの古民家

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File2 日本三名橋の一つ、錦帯橋の架かる城下町
築約140年の古民家、作家・宇野千代の生家へ(岩国市川西)

2007年、国の登録有形文化財に指定


私の故郷でもある、錦帯橋で有名な岩国市を久しぶりに訪ねた。錦川の西側にあたる、文字通り「川西」という町に、作家・宇野千代の生家がある。

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明治期初期の建物で、築約140年の古民家。1974年(昭和49)には、千代さんによって、ほぼ昔のままに修復されたそうだ。
入館料は300円。中に入ると、約300坪の敷地内に広がるお庭には、千代さんが好んだモミジがたくさん植えられ、キラキラと輝いていた。

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パネルを発見↑ 私も一緒に記念撮影をした♪

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千代さんは、1897年(明治30年)岩国市生まれ。作家として、また一人の女性として華麗奔放な人生を歩んだ、才色兼備な女性作家で、生きることを心から楽しむこと、そして輝いて生きることの素晴らしさを教えてくれた、私のあこがれの女性。

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「色ざんげ」、「おはん」、「風の音」、「ある一人の女の話」はどれも自伝的な要素があり、特に岩国市を舞台にした「おはん」は、後に吉永小百合主演で映画化された。
野間文芸賞受賞、女流文学賞受賞、芸術院賞などを受賞。着物デザイナーとしても活躍し、晩年にいたるまで旺盛な活動を続けた女性実業家との先駆けとしても知られている。90年には岩国市名誉市民となり、文化功労者として顕彰された。96年に亡くなり、享年98歳だった。

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「NPO法人 宇野千代生家」副理事長の古川豊子さんに、いろいろとお話をお伺いすることができた。
千代さんがどれだけ魅力的な女性だったのか、改めて知ることができた貴重な時間だった。千代さんが大好きだった縁側で↓☆  

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古川さん、お忙しい中、いろいろと聞かせていただき、本当にありがとうございました。

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宇野千代さんの生家を後にし、岩国市で有名な「オムカレー」のお店・たんぽぽへ。名物の岩国海軍飛行艇カレーには、岩国レンコンチップがトッピングされている!

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カレーの中にも、ごろごろの岩国レンコンが♪

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そして、宇野千代さんも大好きだった錦帯橋へ。

「お国はどちらです?と訊かれると、『岩国です、あの錦帯橋の』と答えるのが私の癖である。いつ帰ってみても錦川の水は澄んでいる。魚がおよいでいるのがよく見える。春夏秋冬の錦帯橋は、それぞれに美しいが、桜のころの錦帯橋は、特に大好きである。この錦帯橋をわたるたびに、私は何ともいえない幸福な気持ちになる。いくら自慢しても自慢しきれないほどの気持ちになるのである」        宇野千代。

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錦帯橋の後方に見える山には、岩国城が! 岩国城は1608年(慶長13)に初代岩国藩主の吉川広家が、蛇行した錦川に囲まれた天然の要害の地である横山の山頂に築城したものだ。

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この後、錦帯橋の近くにあるお土産&カフェスポット「錦果楼」で錦川を見ながら、ゆっくりコーヒータイム♪ 

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大好きなチョコバナナケーキも食べて幸せなひとときを味わった。お土産コーナーには、岩国市の地酒・五橋や獺祭、雁木などが並んでいたので、今回は全国酒類コンクールの吟醸・大吟醸部門全国第一位受賞(2年連続)の金冠黒松「錦」を買ってかえることにした。
ぜひ皆さんも、宇野千代の故郷・岩国市の城下町をゆっくり訪れてみてくださいね。 Natsuko(2011/6/12)